抜毛癖のある方に
禿頭症と言う病気を皆様御存知ですか。一般的には抜毛症(癖)と呼ばれている疾患で、自分で自分の髪の毛(時にまつ毛、眉毛、陰毛など他の体毛も)を抜いてしまう病気です。
本来は若い女性に多い病気なのですが、近ごろは若い男性も多くなってきています。本当に重度になりますと冒頭にあげたように髪の毛が無くなってしまうのです。無理に髪を抜くので小さな痕が残り、そこから髪が2度と生えなくなってしまうこともあります。
さて、皆様、自傷癖と言うとどんな物をご想像なさいますか。因みに自傷癖とは何らかの精神的要因で自分の身体を傷つけてしまう事です。リストカット、根性焼きなどはきいたことがある方が多いでしょう。しかし、刃物を使わない自傷癖もあります。髪の毛を抜くこともそのひとつなのです。
抜毛症の方は、ストレスがたまると、毛を抜く傾向があります。抜く、薄毛になって生えてこない、ストレスになる、抜く、さらに酷くなるという悪循環です。
他の脱毛症が同時に発現し、薄毛であることがストレスになってさらに抜いてしまうこともあります。このストレスは必ずしも本人が自覚しているわけではありません。男性の中には小さなころから「男だから我慢」と躾けられてストレスを感じることを恥とすることもあります。
ですが、ストレスを感じるということはよいことでもあるのです。あなたの心の悲鳴に自分自身で気が付けたということなのですから。抜毛症が酷い場合はまずは心療内科に行きましょう。きっと今よりはよくなりますよ。